線条体から淡蒼球外節への投射は間接路が主要とされてきたが、直接路細胞も軸策側枝を投射することが知られている。線条体内の神経回路では、直接路細胞はSubstance P(SP)を神経修飾物質として用いていることが示されていることから、淡蒼球外節への軸策側枝においても、SPによる情報伝達が行われている可能性がある。本研究では、淡蒼球外節細胞へのSPの関与について、形態学的および電気生理学的に調べ、線条体直接路細胞は、淡蒼球外節に対しGABAによる抑制に加えてSPによる興奮を及ぼし得ることを示唆した。
本研究に関する発表論文
- Mizutani K, Takahashi S, Okamoto S, Karube F, Fujiyama F.
Substance P effects exclusively on prototypic neurons in mouse globus pallidus.
Brain Struct. Funct.e 222, 4089-4110,2017
DOI: 10.1007/s00429-017-1453-8